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インプラントと矯正治療の融合 ― 美しさと長期安定を両立するために ―2025/10/25

インプラント治療は、失った歯を補うための確立された方法として広く知られています。
しかし実際には、ただ抜けた場所にインプラントを埋め込むだけでは、長期的な安定は得られません。
その歯が失われた背景には、虫歯や歯周病だけでなく、咬み合わせや歯列全体のバランスの乱れが関わっていることが多いからです。

調布歯科・矯正歯科では、こうした「全体のバランス」に着目し、
矯正専門の先生と綿密にプランニングを行いながら、包括的に治療を組み立てることを大切にしています。
これが、当院のインプラント治療の大きな強みです。

咬合の乱れがもたらす歯の喪失

歯を失う原因はさまざまですが、その中でも見逃されがちなのが“咬合の不調和”です。
咬み合わせがずれていると、特定の歯に過剰な負担がかかり、破折や骨吸収を引き起こすことがあります。
つまり、歯を失ったという結果の裏には、力の流れや噛み合わせの問題が潜んでいることが多いのです。

この状態で、単純に「空いた場所を埋める」ようにインプラントを入れても、
咬合のバランスが取れていないままでは再びトラブルを招く可能性があります。
治療とは“歯を足すこと”ではなく、“なぜその歯を失ったのか”を見極め、根本から整えること。
そこに矯正治療の意義があります。

矯正で土台を整えることの意味

矯正治療を先に行うことで、インプラントを理想的な位置と角度で埋入できるようになります。
例えば、欠損部の隣の歯が倒れ込んでいると、インプラントをまっすぐ入れるスペースが確保できません。
また、上下の歯の咬み合わせがずれていると、噛む力の方向が不自然になり、
せっかくのインプラントに過剰なストレスがかかることがあります。

矯正で歯列全体を正しい位置に導いてからインプラントを計画することで、
見た目の美しさだけでなく、力の流れが自然で長期的に安定した口腔環境をつくることができます。
これは単なる審美のための矯正ではなく、「噛める状態を永く保つための矯正」でもあるのです。

顔貌との調和を考えたインプラント設計

前歯の治療では、見た目の印象を左右する「インサイザルエッジポジション(切端位置)」が特に重要です。
前歯の先端がわずかに上下するだけで、笑ったときの表情や発音、唇のラインまでもが変化します。
この位置を正しく決めるためには、骨の量や歯肉の厚みだけでなく、顔全体との調和を考慮しなければなりません。

当院では、矯正専門の先生と協力し、骨・歯列・顔貌のバランスを一体として捉えたプランニングを行います。
矯正によって歯を正しい位置へ導き、そのうえで理想的な角度と深さでインプラントを埋入。
その結果、自然な笑顔と正しい噛み合わせの両立が可能になります。

デジタル技術による共同設計

こうした複合的な治療を支えているのが、デジタル技術です。
CTや口腔内スキャナーで取得したデータを用いて、治療後の状態を3Dで再現し、
矯正医・インプラント担当医・補綴医が同じデータを見ながら治療方針を検討します。
どの位置に歯を置くのが理想か、どの角度で噛み合わせが安定するか──
そうした議論を一つのデジタルプラットフォーム上で共有することで、
「動かす」と「支える」を統合した設計図が完成します。

このように、治療を分業ではなく「連携」で進められる体制は、調布歯科・矯正歯科の大きな特徴です。

一本の歯を治すのではなく、口全体を整える

インプラントと矯正の融合が目指すのは、単に“失った歯を取り戻すこと”ではありません。
噛む力の方向、美しさ、骨の安定、筋肉とのバランス──
それらを含めた“口全体の調和”を再構築することが目的です。

そのため、私たちは一本の歯だけを見るのではなく、常に「口全体の中でどう機能するか」を考えています。
矯正で正しい位置を整え、インプラントで確実に支える。
その両輪がかみ合ったとき、はじめて見た目にも機能的にも満足のいく治療が実現します。

調布歯科・矯正歯科では、各専門医が同じゴールを共有し、
患者様一人ひとりに合わせた包括的な治療を提供しています。
“きれいに並んだ歯”ではなく、“長く咬める口”をつくること。
それが、私たちが目指す本当の意味での「インプラントと矯正治療の融合」です。

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